カッティングステッカーの貼り方・注意点・メンテナンス




カッティングステッカーを貼り付けるための「転写シート」
カッティングステッカーはデザインを構成する文字やパーツが、切りはなれた状態で1枚の台紙に置かれています。
個々に分かれているそれらのデザインパーツを、一度にまとめて貼れるようにするためのアイテムが「転写シート」です。
透明フィルムタイプ、和紙タイプ、2つのタイプがあり、指定いただいた転写シート素材が表面に貼り付けられています。
下地の処理
貼り付け対象になる下地面の、細かなゴミや水分の除去、脂分がある場合は、脂分除去も行なってください。
シリコーンオフ(脱脂剤)を使用される場合は、成分が残らないように水拭きし、そのあと下地をよく乾燥させてください。
事前確認のお願い
セロハンテープ等を試しに貼ってみて、粘着糊が機能する下地になっているかご確認ください。
(表面張力により、張り付いて見えるだけになっていないか、状態をご確認ください。)
貼り付け温度:10〜38℃
10℃以下では、本来の粘着性能を発揮できません。より良い作業性を考慮するなら16℃以上あるとベストです。
冬場など気温の低い環境では、事前に貼り付け対象の下地をドライヤーなどで適度に温めてから行なってください。
または貼り付け中、転写シートを剥がす前に、数分間まるごと適度に温め、そのあと必ず熱を取ってから転写シート剥離してください。
塩ビ素材のステッカー本体は熱が加わると変形しやすくなる性質があります。
貼り付け作業中に加熱した場合は、そのあと静置して、熱を冷ましてから次の工程に移ってください。塩ビ素材は不燃ですが、過剰な加熱は行わない様にしてください。
貼り付け対象の下地について
平滑な面にお貼りください。凹凸がある面、粗面はうまく貼り付きません。(粗面対応ステッカーを除く)
ステッカーが凹凸に追従しきれず、粘着面の間に隙間ができてしまう様なところは、あとで剥がれてくる原因になり得てしまいます。
また、簡単に剥げてしまう塗装面、破れやすい紙など、損傷しやすい下地を対象にしないでください。粘着糊の付いた転写シートを剥がす工程がありますので、剥離の際に痛めてしまう恐れがあります。
下記の下地・素材は全く貼り付かない、非常に貼り付きづらくなることがあります。
・銅板|真鍮板|鉛板|錫板|仕上げなし木材・石材|荒材|コンクリート
・紙|布|革|壁紙
・エンボス加工ガラス|すりガラス
・ポリカーボネート板|ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン)|シリコーン樹脂板|フッ素樹脂板
・市販剤や業者加工のコーティングが施された車両等
・ガラスコーティング|撥水|防汚|防指紋|これらが施されている下地
・シリコーン|フッ素化合物|ポリマー系コーティング成分|ワックス|界面活性剤|これらの成分が在留している下地
(一度貼り付いてたように見えても、後から剥がれてくる可能性があります。)
保管される場合
1年以内にご使用になられるよう推奨させていただきます。長期保管すると転写シート側の粘着力が落ちる場合があり、スムーズな転写が行えなくなることがあります。
カッティングステッカーの貼り方動画
この手順は一例です。ここではできるだけ準備を整えた形で、分かりやすい流れを動画にしてみましのたので、参考にしていただければ幸いです。
スキージーとマスキングテープは、ステッカー商品を追加した時のカート内でご購入いただくこともできます!
あると便利なアイテム




カッティングステッカーを貼ったあと
メンテナンス
手間の掛かるお手入れは必要ありません。
気になる汚れを拭き取る程度で十分です。
小さい文字や細い線、鋭角なパーツがある場合
接着面積が小さい・鋭角になった部分があるパーツを清掃するときは、極力負荷をかけない様に気を付けて拭いてください。端から捲れたり剥がれる可能性があります。
塗布剤
シンナーやクリアラッカーなどの使用は、その含有成分により目に見えない侵食を起こし、ステッカー材料本来の機能性を損ねてしまう可能性があります。使用される場合は、あらかじめご承知置きください。なお、溶剤系のものはステッカー自体を溶かしてしまう恐れがありますので、使用しないでください。
不要になったカッティングステッカーを剥がす
まずはそのまま剥がしてみる
最初はそのまま剥がしてみてください。ステッカーが細かく千切れてしまって剥がしづらい場合にはドライヤーの使用を試してください。
ドライヤーを使って温める
フィルムを温めることで、経年により固くなった素材や粘着糊の軟化を試みます。素材がやわらなくなると、比較的剥がしやすくなる場合があります。経年に伴い有効性が落ちていきます。
トレーサーを使う
ステッカー剥がし用のトレーサーを使用します。低回転のドリルにゴムトレーサーを取り付け、回転摩擦で剥がします。摩擦による負荷で強引に剥がすため、下地の傷みなどに注意が必要です。文字数が多くて剥がすのが大変な場合などにとても便利ですが、工具やゴムトレーサーが別途必要となります。
ステッカー剥がしを使う
様々なステッカー剥がしが市販されていますが、その種類や強度も様々です。ステッカー本体が残っている状態では、程度の強い溶剤が必要になってくると思われますが、使用することで下地を傷めることもあります。ご使用されるものの説明書をご確認のうえ、ご使用ください。
※トレーサーやステッカー剥がしは当店で販売を行なっておりません。